| @吸着力
磁石本体が、密着して吸着している場合、引き離すのに必要な力を、吸着力といいます。吸着力の単位はキログラム(kgf)を使用します。
A吸引力
吸着するものを、遠方より引っ張って磁石に吸着させる場合を、吸引力といいます。吸引力が強いからといって、吸着力も強いとは限りません。吸引力の単位は、ミリメートル(o)を使用します。
Bヨーク(継鉄)
磁石が持つ吸着力を増幅するための軟鉄版を総称してヨークといいます。磁力線は磁性体に透入すると、磁性体の両端に集中する性質があります。ヨークはこの性質を利用し、その磁石の持っているN極とS極を近づけるように組み合わせ、吸着力あるいは吸引力を増大させる役目を持っています。2個の磁石とヨークを使用した場合の、吸着力と吸引力の関係は次のようになります。
C短絡
磁石の持っている磁力線は、N極からS極にある一定の放物線を描いています。この磁力線を鉄板などによって妨げると、磁石の能力は極端に低下します。磁石の能力を最大限に発揮させるためには、磁力線の短絡に注意しなければなりません。
D残留磁束密度(Br)
残留磁気ともいいます。この値が大きいほど磁力が強くなります。ですが、応用機器の場合、残留磁束密度=性能が高いとは言い切れません。
E保磁力(Hc)
この値が大きいほど磁力がぬけにくく、小さいほど減磁しやすくなります。
F最大エネルギー積(BH)max.
残留磁束密度(Br)と保磁力(Hc)の積で、BrとHcおよびこの(BH)max.が大きいほど、安定した良い磁石といえます。
Gキュリー点
磁石の残留磁束密度が0になる温度です。フェライト磁石の場合、約460℃がキュリー点になります。
H透磁率
この値が大きいほど磁気抵抗が小さく磁化しやすい反面、減磁もしやすくなります。透磁率が小さいほど磁化しにくく、減磁しにくくなります。フェライト磁石のようにμが小さい場合多極着磁が可能になります。
I吸着力と吸引力のテスト方法
吸着力や吸引力を計算式で算出することは、大変困難なものです。そこで、実際のものと同等の物を用意し、実際のワークでのテストが非常に重要となります。
一般的な吸着力のテスト方法は、固定したマグネットにワークを吸着させて、プッシュプルスケールなどで引っ張り、マグネットからワークが離れた重量値を読みます。弊社では、この吸着力の単位を、ミリグラム(r)またはキログラム(kgf)としています。
一般的な吸引力のテスト方法は、固定したマグネットにワークを徐々に近づけていき、ワークがマグネットに吸引された距離を読みます。弊社では、この吸引力の単位を、ミリメートル(o)としています。
J残留磁束密度の測定
単体マグネットの残留磁束密度はマグネットの表面で測定します。装置として測定する場合は、機能を果たす箇所での測定が重要になります。測定はテスラメーターを用いて行います。測定する個所によっては異なる結果を得ることもあるので、測定個所の位置やギャップなどを明記する必要があります。 |